今回のステージで、パパの作りばなしを唄う前、
早くから会場入りしていたウスイさんに、
リハ後、
「どうでしたか?」
「どう、唄いましょうか?」と確認しました。
そこで出たアドバイスは、
「しみじみと」
「もう、パパはこの世にいないと思って」
ふと、来場者を想像しました。
若い方々は少ない (笑)
だとしたら、
「その方が、歌が引き立つかも・・・」
歌詞は、人によって感じ方が違います。
それを出すのがニュアンス、
微妙な表現が、陰影が、心に伝わる、
とても難しい技量なのでしょうが、
歌い手の責任として、出さないわけにはいきません。
そして、それを出したからといって、
伝わるという保証はない・・・
会場にいらした方は、どう感じてくださったでしょうか?
言葉というのは面白いです。
今日の午後は、父の古典講座、
敬語の使い方について、
同じような意味合いを感じました。
場面は、
「末摘花 (すえつむはな) 」という主人公の高貴な女性の所へ、
彼女より身分の低い叔母がやってくるところです。
末摘花の母は他界しています。
その母の妹である「叔母」は、
姉 (末摘花の母) にいじめられた過去と、
自分が地方の成功者の妻になったということで、
落ちぶれた「末摘花」へ、敬語を使いまくるのです。
いわゆる「いやみ」ですね。
本心は「ざまーみろ」と思っているところを、
「立派なあなたさまさまはーー」と。
千年以上前から、
我々は、言葉を通して、本心を伝えてきたのだと、
改めて感じました。
ニュアンス、面白いです。
まだまだ勉強しなきゃです。