いろんな人がいろんな形で参加出来ることで、
この日も、

トランペットが見事な音色を披露、
「う〜ん」
「やるなぁ・・・」と感心していたら、
イベント終了後、
奥の倉庫に片付けたはずのピアノが鳴っている、
「えっ ?」
「うまいよ !!」
慌てて見に行くと、

「あれ ?」
「先生もしや」
「出し惜しみですか〜 ! (笑)」
HIDEKIくんは公衆衛生学者ですが、こちらの先生は社会人類学者、
その他今回同行したメンバーは、
環境復興機構の地域コーディネーターに医療人類学者と錚々たるメンバー、
いかに、それぞれの分野で東北の再生を願っているかがわかります。
そのうちの一人が現地を後にし、
僕含め4人でぞろぞろと向かったは、

宿泊施設、「ペンション・ヴィラ・プチ・ろく」
にも〜
ピアノがありました (笑)

ありゃ〜
で、人類学者の先生が、

弾くことになる (笑)
彼と親しいHIDEKIくんも、
このサプライズには大喜び、
「先生、弾けたんですね〜 !」
ちょっと悪のりして、

連弾 !!
こうして、野郎共4人の夜は老けていった・・・
いや更けていった (笑)
翌日です。
東北の朝は早い、
海鳥の鳴き声と、小さな揺れに起こされたのは朝4時半、
すでに空は白々としています。
「海に」
「行ってみようかな・・・」
「ペンションから歩いてすぐだったっけ ?」
トイレに行くついでに、
着の身着のまま外に出ました。
もちろん皆に内緒で。
5時過ぎ、

すでに日は昇っています。

「これが・・・」

「海・・・」
夏に遊びで行くことしかなかった僕には、
間近で見るこの海は、
沖に見えるテトラポット以上に重く思えました。
「大変なんだ・・・」
ボーッと立ちすくんでいた僕の脇を、
工事の軽トラックが怪訝そうに通り過ぎて行きます。
「こいつ」
「こんな朝っぱらから」
「何しに来てるんだ ?」
たしかに (汗)

とぼとぼと戻ると、

朝日をバックに、
瀟洒なペンションが待っていました。
ですが、このペンションも再生、

津波で流された以前のプチ・ろくが、
壁に貼ってあるのです。
オーナーのしげこさんが、
目を赤くしてその時のことを話してくださり、
それはそれは涙の物語、
全てを失って途方に暮れた中、
ただ一つ見つかったという、

ガラスの器・・・
「奇跡の器ですね」
僕が被災地に行って出来ることは、
こうして話を聞くことでしょうね。
そうこうしているうちに、
出かける時間、

全員集合 !
「平均年齢49.5歳だ」って、
人類学者のピアニストが言ってたっけ (笑)
HIDEKIくんは、
午後から授業があると別行動、

バスで仙台に向かいます。
他の3人は、
レンタカーをチャーターして、

とある浜まで来ました。
のどかな景色、

海鳥たちもいて・・・
しかし、ここいたのは、
鳥だけではなかったのです。
つづく