2017年02月08日

クラッカー

昼間は圧倒的に女性客の多いうちの店ですが、
夜は男性がまだまだ多数なのは、
飲み屋として営業しているからでしょうが、
それにしても、野郎ひとりのところによく来る (笑)
野郎というよりオッサンか?

昨夜も威勢よく扉が開いたかと思ったら、
「マスター、久しぶり!」とテンション高め、
直ぐにトイレに入るところからして、飲んでいる証拠です。
近くなりますからね (笑)
何度か来ている男性二人の常連さん、
年は僕より10歳下ですが、
気安くタメ口、それなりの厳つい風貌です。

前にも書いたと思いますが、
案外、うちはそういう男性のお客様が多い、
いわゆる、ちょっと注意しないと怖い系 (笑)
これは何故か昔からで、
六本木で働いていた頃から、そういう人たちに可愛がってもらってましたから、
元々、僕が持っているものなのかも知れません。
AMANE開店当時も、そういう輩を苦にせず営業できたのも、
今考えてみれば、彼らが僕に一目置いていたからでしょう。

それはさて置き。
その二人、まずはこうです。
「お兄さん」
「今日はまだ時間も早いし」
「一緒に飲もうよ!」
もうひとりが言います。
「こいつ、良いことがあって」
相当ご機嫌の様子、
営業中は飲まないことを伝えるのですが、
「そんなこと言わないで」
「どうせ誰も来やしないよ」

ここまで読むと、なんて失礼な、
冗談にしてもきついと思うでしょう。
それを笑いながら交わす、
というより、一緒に飲みたいという気持ちを嬉しく思う、
それこそが彼らの人間性です。

誰彼構わず同じことを言われて、笑えるなんてありません。
たとえ顔で笑う、あるいはスルーしても、
心の中では、「なんてことを」と思う、
「ふざけた人だ」と思う、品を疑う、
でも彼らにはそれを感じない、
見た目こそ怖いのですが、人の良さ、優しさを備えているのを、
何度かの来店で知っているからなのです。

さらに、僕のピアノでしか唄いません。
昨夜は、
糸、いとしのエリー、恋、そして締めにまた糸。
仲良く二人で歌詞の1行ずつ唄う、
これがまたそれぞれの味が出てナイス、
唄い方にも生まれ持った人柄が現れます。
まあ、これは僕の勝手な思い込みもありますが (笑)

おつまみとして出したチーズクラッカーの、
クラッカーが、
酔いも手伝ったか、
ひとりの方の手からするっと落ちて、床に転がりました。
「あ、もったいない」
と言って急いで拾う、それをすっと取り皿の脇に置きました。

お帰りになって片付けながらクラッカーを見る、
半分ばかりの大きさです。
「もったいない」
その一言で彼らのことをまた好きになりました。
すぐに拾ったのは、
踏んで店を汚すのを避けたからでしょうね。
posted by セキシュウ at 20:09| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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